クリスマスの朝、辺りはしんと静まりかえっていた。

「ねえ、静かなのね。」

「そうだね。」

「今日は、何をするの?」

「今日はパーティーでご馳走を食べよう!」

「え?ここで?」

「違うよ、友達が招待してくれたんだ。」

「そうなの?楽しみ!」


夕方、私たちはニコラスの友達が集まる家にやって来た。

「メリークリスマス!」

「ニコラスが噂の彼女を連れてきたぞー!!」

私はみんなが何を話しているかさっぱりわからなかったけれ、なんとなく楽しい雰囲気は感じ取れた。
なので、始終ニコニコしていたら、ある女性やってきて、日本語でこう言った。

「あなた、日本人なんですって?」

「はい。」

「若くていいね!年は幾つなの?」

「18歳です。」

「えぇ!!ニコラス、犯罪者じゃない!」

彼女はドイツ語で何かニコラスに叫んだ。

「未成年を連れ出したら犯罪なのよ〜!」

「ねえ、酔っ払ってるでしょう?」

「そんなことないわよ!みなさん、ここに犯罪者がいます!」

私はどんな会話がなされているかわからなかったけれど、ニコラスが後で教えてくれた。

「ねえ、犯罪者って日本語でなんて言うの?」

パーティーは楽しかった。ドイツ語が理解できれば、もっと楽しかったのだろうけど。