かごのいきもの




「はぁ…」


流石に、疲れる。

海に流されながらなんとか港までたどり着いた。



立ち上がって、船を眺める。


「はぁ… はぁ…」



問題なさげに進んで行っている。


「リズ!手ぇ、かして!」



私、逃げられたんだ。


あの、船から。



2年ぶりに踏んだ地面は、
夜の風に冷やされた 固い 知らない港の地面だった。

冷たくて、固くて、懐かしい感触。



逃げられたんだ。


改めて感じる開放感に、目頭があつくなる。