雨恋~芸能人の君に恋して~




「マッシーさんは、相変わらずですね」



「相変わらず、どうだってんだ?美少年」



マッシーさんの質問に、



「相変わらず、バカだって言いたいんですよ」



すかさずハルさんがマッシーさんに突っ込んだ。



「おい、七倉!」



マッシーさんは、今度は逃げるハルさんを捕まえて、ハルさんの耳に「ふーっ」と生ぬるい息を吹きかける。



「うわ!やめてください!」



「なんだ?七倉。嫉妬してんのか?俺がお前以外の男と仲良くして」



話がどんどん怪しい方向に脱線すると思ったら、ふと真顔になったマッシーさんが、



「そんな細っこい体じゃ、腹の底から声もでねーぞ。また一緒に、肉食いに行くぞ!」



優紀君の頭を優しく撫でた。



優紀君の表情が、一気に柔らかくなる。



幸せそうな優紀君の顔に、見ている私も嬉しくなった。