エントリーナンバー1番の女の子がステージに上がった。 そのすぐ後に、控室で待つ私の耳に、大歓声が聞こえた。 何があったの? 不安が押し寄せる。 2番目、3番目の子も順番にステージに上がって、 最後に私の番が来た。 さっきの歓声は何だろう? 緊張と不安が入り乱れたまま、ステージに向かうと、眩いスポットライトの中心に、優紀君が立っていた。 「待ってたよ。琉宇ちゃん」 そう言って、優紀君は私に向かって手を差し出した。 その手を取ると、優紀君は優しく、私をマイクの前までエスコートしてくれた。