「さ、凛行こう。
もうキョロキョロするなよ?」

「う、うん、わかった」

気さくに話しかけて、しかもわたしの背中を押す安達君。
遠くから、田中さんが安達君を注意する声が聞こえた。

「安達君、凛ちゃんにべたべた触るのやめなさいって。
ほら、昨日のおばさんメイドさんが怒ってるよ?

またボディーガードが一番危ないって言われるわよ?」

「うっせー。凛が可愛いから触りたいんだっての。
森下がいない今がチャンスなんだ!」

加奈子ちゃんが注意をして、それをあっさりのける安達君。
相変わらず良いコンビ。