「おい、茉優。ついたけど、映画どれ見んの?」 「へっ!?」 ぼーっとしていたあたしは、ショッピングモールの中の映画館についたことにも気づいてなかった。 晃チャンに肩をたたかれ、気が付くともう券売機の前だった。 「えっとね、コレ!!今流行ってる恋愛映画!」 晃チャンはあたしに聞いたけれど、優梨がすかさず答えた。 なんで…、優梨が答えるのよ。一瞬そう思った。 でも、そんな考えはアタマから吹き飛ばした。