「……晃チャンって、あの晃チャン?」

「うん」

えぇぇぇぇぇぇ!?


だって、晃チャンはお兄ちゃん的存在であって、好きな人なんて。



まさか、優梨が年上を好きでその相手が晃チャンだなんて思ってもなかった。



「だって…、晃チャンカッコいいじゃん…!!」


優梨は珍しくキラキラとした瞳で、身を乗り出してきた。


たぶん晃チャンは優梨の初恋の相手だと思う。


だって優梨はモテるのに誰とも付き合ったことがないうえに、浮ついた話なんか聞いたことがないから。



大好きな、大事な、家族の優梨になら、幸せになってほしい。