俺たち3人は喫茶店に入り、俺と岡野は向かい合わせに座って熱いコーヒーを飲み、上原は、俺の隣でチョコパフェなるものを食べている。嬉しそうに。

 ああ。本来なら今頃はふゆみさんと洒落たバーとかで、水割り、あるいはカクテルなんかを飲んでたはずなのになあ……

「"ラブゲーム"だなんて、バッカみたい!」

 岡野がいきなりそう放った。田所が言ってた通り、彼女は実際に怒っていたらしい。

「あなた、本気なの?」

「え? ま、まあな」

「ゲームに? それとも、桜井さんに?」

 う。そういう発想は俺に無かった。どっちだろう。

 初めはゲームの事しか考えてなかったが、今はどうだろう。むしろゲームの事は忘れてしまい、ふゆみさんと付き合う事しか考えていない気がする。

 という事は、ふゆみさんに本気になってる、って事でいいのかな。

 いや、待てよ。ふゆみさんを落とすのがゲームの課題なわけだから、意識はしてないとしても、結局はゲームに本気になってる、と言えるのではないだろうか。

 という事で……

「両方だと思う」

 と答えた。