振り返ると、俺の腕を引いていたのは、岡野だった。
「なに?」
「三浦君に話したい事があるの」
と言われても、俺はこれからふゆみさんと二次会へ行くわけで、
「明日にしてくれないかな?」
と言ったのだが、
「明日は出張だから、お願い」
と真剣そうな目で言われ、ふゆみさんを見ると、
「三浦君、またね?」
と彼女は言い、俺たちに背中を向け、行ってしまった。
俺はふゆみさんの後を追いたかったが、すかさず岡野にグイッと腕を引かれ、それは諦めるほかなかった。
「そんなに大事な話なのかよ?」
と、恨めしげに問うと、「たぶんね」と岡野は言い、力なく歩き出すと、後ろから上原が付いて来ていた。
上原を見ると、"あたしも一緒に行く!"と、目が言っていたと思う。岡野を見やると、
「朋美にも聞いてほしいから、来て?」
と言い、上原は嬉しそうに俺と岡野の間に入り、俺の腕に手を絡めて来た。その手を振りほどこうかとも思ったが、最早そんな元気も気力も出なかった。
ああ、ふゆみさんとキス、したかったなあ……
「なに?」
「三浦君に話したい事があるの」
と言われても、俺はこれからふゆみさんと二次会へ行くわけで、
「明日にしてくれないかな?」
と言ったのだが、
「明日は出張だから、お願い」
と真剣そうな目で言われ、ふゆみさんを見ると、
「三浦君、またね?」
と彼女は言い、俺たちに背中を向け、行ってしまった。
俺はふゆみさんの後を追いたかったが、すかさず岡野にグイッと腕を引かれ、それは諦めるほかなかった。
「そんなに大事な話なのかよ?」
と、恨めしげに問うと、「たぶんね」と岡野は言い、力なく歩き出すと、後ろから上原が付いて来ていた。
上原を見ると、"あたしも一緒に行く!"と、目が言っていたと思う。岡野を見やると、
「朋美にも聞いてほしいから、来て?」
と言い、上原は嬉しそうに俺と岡野の間に入り、俺の腕に手を絡めて来た。その手を振りほどこうかとも思ったが、最早そんな元気も気力も出なかった。
ああ、ふゆみさんとキス、したかったなあ……



