籠のなかの小鳥は





早蕨(さわらび)と申します———

その人は、番(つがい)の名を告げた。

自分は禁中の警備を任ぜられている、近衛大将であると。

すらりと背の高いその人の腕にのる早蕨は、猛禽を思わせる姿をしている。
胸をそらし、鋭い眼光を宿す目をもつ黒き鳥。胸毛は白く、長く二またに垂れる尾羽はあざやかに青い。


小鳥の忍び歩きに際し、珀斗が助力をあおいだのが彼であった。

近衛府の大将と、その番である早蕨。番の一族であり皇統につらなる人。