籠のなかの小鳥は

部屋を占める、二体の番。黒銀と朱金の燦然たる輝き。

几帳や屏風がなぎ倒され、御簾がまくれあがる。女房たちが、驚きおののき、声をあげる。


「おやめなさい、後宮でいさかいなど」
珀斗が割って入る。


小鳥も必死で蘇芳のそでに取りついて、懇願する。
「お願いでございます。お静まり下さいませ」

建物が壊れてしまう。

とっさに蘇芳を選んだことに、深い意味はない。昴に取りすがれば、蘇芳がいっそう逆上するだろうと思ったからだ。


先に番を内に納めたのは、昴だった。玄武が彼のなかに戻る。


それを見て、蘇芳も朱雀を内に戻した。

ほっとして蘇芳のそでを離す小鳥の手を、蘇芳がつかむ。