そんないきさつで添わされた、珀斗と撫子の姫であったが、二人の仲はその後も続いているという。
「白の宮様の誠実なお人柄のあらわれでございましょうか。
常のことでしたら、添臥となられた方はその後しかるべきお方に妻合わされて、よろしいようにはからうものですけれど」
自分のお古を、適当な相手に下げ渡すということか。
しかし、珀斗はそれをしなかった。
「荒れたお邸は手が入れられ、すっかり往事をしのばせる趣に。
白の宮様はときたま、お忍びでお通いになっていらっしゃるそうで。
ご後見のことを欠かさないのだそうでございます。
お人柄のなせる業か、それとも撫子の姫君はよほど器量、お心ばえ、教養ともに優れたお方なのでしょうか」
———ああ、もしかして・・・
ひとつの情景が心に浮かぶ。
そっと胸に手をおく。肩に乗る枢が、クぅと鳴いた。
「白の宮様の誠実なお人柄のあらわれでございましょうか。
常のことでしたら、添臥となられた方はその後しかるべきお方に妻合わされて、よろしいようにはからうものですけれど」
自分のお古を、適当な相手に下げ渡すということか。
しかし、珀斗はそれをしなかった。
「荒れたお邸は手が入れられ、すっかり往事をしのばせる趣に。
白の宮様はときたま、お忍びでお通いになっていらっしゃるそうで。
ご後見のことを欠かさないのだそうでございます。
お人柄のなせる業か、それとも撫子の姫君はよほど器量、お心ばえ、教養ともに優れたお方なのでしょうか」
———ああ、もしかして・・・
ひとつの情景が心に浮かぶ。
そっと胸に手をおく。肩に乗る枢が、クぅと鳴いた。



![he said , she said[完結編]](https://www.no-ichigo.jp/img/book-cover/1737557-thumb.jpg?t=20250401005900)