籠のなかの小鳥は

そんないきさつで添わされた、珀斗と撫子の姫であったが、二人の仲はその後も続いているという。


「白の宮様の誠実なお人柄のあらわれでございましょうか。
常のことでしたら、添臥となられた方はその後しかるべきお方に妻合わされて、よろしいようにはからうものですけれど」


自分のお古を、適当な相手に下げ渡すということか。

しかし、珀斗はそれをしなかった。


「荒れたお邸は手が入れられ、すっかり往事をしのばせる趣に。
白の宮様はときたま、お忍びでお通いになっていらっしゃるそうで。
ご後見のことを欠かさないのだそうでございます。

お人柄のなせる業か、それとも撫子の姫君はよほど器量、お心ばえ、教養ともに優れたお方なのでしょうか」



———ああ、もしかして・・・

ひとつの情景が心に浮かぶ。

そっと胸に手をおく。肩に乗る枢が、クぅと鳴いた。