籠のなかの小鳥は

世間には、そんな零落した姫様が数多(あまた)いるそうで。
そうして無力な姫君を、財力にものをいわせて囲い者にする輩もまた多い。


それが嫌なら、いっそ俗世を捨てて山里にこもり、親切な里人から収穫でも分けてもらって細々と暮らすか———


どんな世の中でも、生きてゆくのは厳しいと、改めて知る。

撫子の姫も、荒れ果てた邸でわずかに残った女房たちと、心細い日々を送っていたという。

落ちぶれたとはいえ、宮家の姫君。
后として迎えられるならともかく、添臥の話は屈辱でしかなかったことだろう。

それでも撫子の姫に、拒むことはできなかった。
そうしなければ、自分同様行くあてのない女房たちまで、飢え凍えさせることになってしまう。