籠のなかの小鳥は

自分が彼らのなかの誰かを選ぶのか、それとも彼らが決めることなのか。

託宣は、「日嗣の皇女を娶る者が、次代の帝である」。
結果のみで、過程は不明だ。

小鳥が誰かと添う決意をすれば済む、というほど東宮位も帝の地位も軽くないことぐらい分かる。


この社会では貴族の男子は十四、五歳、女子は十三、四歳の頃おいに、男子は元服、女子は裳着と呼ばれる成人の儀を行なう。

十代も後半となれば、もうれっきとした大人であり、適齢期だ。

ちなみに小鳥は、この国に連れてこられ初めて装束を着せてもらった時が、裳着の式ということになっている。知らないうちに大人の仲間入りをしていた。

現実は案外そんなものかもしれない。



かづらは折にふれ、四皇子のこと、今の宮中の内情を語り聞かせてくれる。
知ることで、少しでも助けになればという思いからだろう。

長年宮仕えをし、世知に長けたかづらの話には気づかされることが多い。