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遣り水のせせらぎに耳をくすぐられ、帳台の帳(とばり)をとおして射し込む朝の光に、まぶたをつつかれ目を覚ます。
そんな暮らしが、日常になりつつある。
帳台(ちょうだい)、とは小鳥の寝床だ。四隅に柱がたてられて布で囲われた畳三帖ほどの空間で、平安式天蓋ベッドといったところだろうか。
小鳥がこの世界に連れてこられてひと月余り。
平安のパラレルワールド、といっても歴史は長く、小鳥の知る平安時代より、科学技術の面では進んでいるようだ。
もといた世界とは異なる発展をとげているということか。
そもそもこの国は、番の存在ありきなのだから。
遣り水のせせらぎに耳をくすぐられ、帳台の帳(とばり)をとおして射し込む朝の光に、まぶたをつつかれ目を覚ます。
そんな暮らしが、日常になりつつある。
帳台(ちょうだい)、とは小鳥の寝床だ。四隅に柱がたてられて布で囲われた畳三帖ほどの空間で、平安式天蓋ベッドといったところだろうか。
小鳥がこの世界に連れてこられてひと月余り。
平安のパラレルワールド、といっても歴史は長く、小鳥の知る平安時代より、科学技術の面では進んでいるようだ。
もといた世界とは異なる発展をとげているということか。
そもそもこの国は、番の存在ありきなのだから。



![he said , she said[完結編]](https://www.no-ichigo.jp/img/book-cover/1737557-thumb.jpg?t=20250401005900)