籠のなかの小鳥は

日々、そんな現実を思い知らされていれば、やる気とてなくなるだろう。
なかばは后の父である左大臣、長伴 逆の言いなりに成り果てているという。


それがため、人々の心がいっそう「今上帝は暗愚、次代の帝にどの御方が即位されるか」に向いているのが、今の大和朝だ。


その中で、玉響の宮から、新たな託宣が下された。
曰く「時空を超え、日嗣の皇女を迎えにいかれたし」


ちなみに、託宣とは天帝の意である。
大和国における神とは、番の一族の始祖にして、天に身を捧げ神となった天帝をさす。

神代において、異界に渡っていった番の一族の末裔の皇女を、大和国に連れもどし、日嗣の皇女となすべし。
皇女を娶る者こそ、次代の帝である。