籠のなかの小鳥は

滅びの予兆のなかで、玉響の宮(たまゆらのみや)より、ある託宣が下った。

玉響の宮は、内親王にしてすぐれた卜部(占い)であり、彼女の託宣は政にも多大な影響力を持っていた。

曰く「我が国の趨勢をになう、四人の皇子が誕生するであろう」


はたして———託宣どおり、番をもつ四人の皇子が相次いで誕生し、宮中は大いに慶賀に酔った。


蘇芳と昴はそれぞれ、譲位し上皇の御位にある先帝の第八皇子と第九皇子。さすが、経済的な心配がないだけあって、子だくさんだ。


珀斗は先帝の弟宮の第三皇子。
つまり、蘇芳と昴は珀斗にとって従兄弟ということだ。


青波は、皇籍を離れ臣下にくだった元親王と、同じく降嫁した内親王を親として臣籍に生まれた。

番の青龍をもってこの世に生を受けた彼は、玉響の宮の託宣に依って、ひとり先帝の猶子(養子)として皇籍に戻った。
生まれながらの皇子ではない———