籠のなかの小鳥は

とりとめとなく思考をめぐらせる小鳥の耳に、前触れの声が告げる。


———四皇子様、お渡りにございます

女房たちの、ため息やささやきが、そこかしこから漏れる。

年老いた女官など、「あんなにも綺羅綺羅しい公達のお姿を、四方も目にいたしまして、寿命がのびる心地でございます」と涙さえこぼしたとか。


たしかにそれぞれが、個性の異なる整った容貌の持ち主だとは思うけれど———


御簾をはねのけるように、緋の衣があらわれ、視界をあざやかに染める。


あわてて手をつき、頭を下げる。