籠のなかの小鳥は

突っ伏して嗚咽をもらし、手は力なく畳をかく。

なぜ、どうして、とその言葉だけが頭をうずまく。

これ以上の苦しみ、痛み、哀しみに耐えているものたちが国中にいることを、ようやく身をもって知った。


どうか———

こんな時でさえ、願わずにいられない。
浅ましく身勝手な自分を、恥じも呪いもするけれど、それであっても———

どうか、どうか無事に帰してほしい。自分にとって家族ともよべる四人のひとを。


熱い涙がとめどなく頬を濡らし、それでも、やがては冷えてかわいてゆく。

涙する誰かの祈りが届けられても、べつの誰かの切なる願いは叶わない。


必ず戻る———彼のひとの言葉を信じる気持ちに、変わりはないのに。

互いのいるところは、あまりにも隔てられている。


遠い———なんて遠い・・・・