まるで春の訪れを告げる使者のように、戦地からの報せは大和軍の勝利を伝えるものばかりになった。
宮中も喜びに沸きたち、人の少なくなった内裏はそれにも勝る活気を取り戻した。
「実家のゆかりのものが戦傷により、戻ってきたのですが」
女房のひとりが訳知り顔で口にする。
「大和軍は冬の間、新たな兵器の考案や、軍備の補強をおこたりなくしていたそうでございます」
数にものをいわせて押してくる敵軍を、ことごとく打ち破っているという。
「なんと頼もしい」
誰の顔にも喜色が満ちている。むろん小鳥もである。
その気運のうねりは、夷狄がついに平地から軍を撤退させたことで、最高潮をむかえた。
敵は砦に兵を集結させ、籠城戦の構えをみせているという。
あと一息、と誰もが思った。
砦を奪還するのだ。
宮中も喜びに沸きたち、人の少なくなった内裏はそれにも勝る活気を取り戻した。
「実家のゆかりのものが戦傷により、戻ってきたのですが」
女房のひとりが訳知り顔で口にする。
「大和軍は冬の間、新たな兵器の考案や、軍備の補強をおこたりなくしていたそうでございます」
数にものをいわせて押してくる敵軍を、ことごとく打ち破っているという。
「なんと頼もしい」
誰の顔にも喜色が満ちている。むろん小鳥もである。
その気運のうねりは、夷狄がついに平地から軍を撤退させたことで、最高潮をむかえた。
敵は砦に兵を集結させ、籠城戦の構えをみせているという。
あと一息、と誰もが思った。
砦を奪還するのだ。



![he said , she said[完結編]](https://www.no-ichigo.jp/img/book-cover/1737557-thumb.jpg?t=20250401005900)