———*———*———
「なぜそんなにも悠揚にかまえていられる」
幕舍で昴が苛立った声をあげる。
「近衛大将殿の番、早蕨の俯瞰での偵察によれば、敵は我が軍を超える数の兵を動員している」
「戦は人が為すもの。数ではありますまい」
珀斗があっさりと返す。
「どういう意味だ?」
蘇芳が問う。
「どうやら増員のほとんどは、内紛に敗れて捕虜となった他部族の者。
国を護る使命を胸に戦う兵と、連行されて戦わされる兵では、士気に雲泥の差がありましょう」
「場合によってはこちらに寝返るかもねぇ」
と青波。
「彼らとて、帰りたい地があるでしょうから、そう単純ではありますまいが。
いずれにせよ、寄せ集めの大軍など恐るるに足らず」
珀斗の言葉に、反論するものはいなかった。
「我らは早や、平地での戦いに勝利することです。敵を砦に押し込め、籠城戦に追いこむまで」
一同は無言でうなづいた。
「なぜそんなにも悠揚にかまえていられる」
幕舍で昴が苛立った声をあげる。
「近衛大将殿の番、早蕨の俯瞰での偵察によれば、敵は我が軍を超える数の兵を動員している」
「戦は人が為すもの。数ではありますまい」
珀斗があっさりと返す。
「どういう意味だ?」
蘇芳が問う。
「どうやら増員のほとんどは、内紛に敗れて捕虜となった他部族の者。
国を護る使命を胸に戦う兵と、連行されて戦わされる兵では、士気に雲泥の差がありましょう」
「場合によってはこちらに寝返るかもねぇ」
と青波。
「彼らとて、帰りたい地があるでしょうから、そう単純ではありますまいが。
いずれにせよ、寄せ集めの大軍など恐るるに足らず」
珀斗の言葉に、反論するものはいなかった。
「我らは早や、平地での戦いに勝利することです。敵を砦に押し込め、籠城戦に追いこむまで」
一同は無言でうなづいた。



![he said , she said[完結編]](https://www.no-ichigo.jp/img/book-cover/1737557-thumb.jpg?t=20250401005900)