しかし、と蘇芳は首をひねる。
「お前も見ただろう。聞けば16歳になるというのに、髪は女童(めのわらわ)か尼かというくらいに短く切られ、手足はむき出し。
すぐに立ち上がって歩き回る。平気で男を御簾の内に入れるわ、女官を介さずに話はするわ、顔を隠すそぶりもない。とんだじゃじゃ馬だ」
言葉を切って、もらす。
———言うことは聞かねえし。
「なにをしようとしたのかなぁ」
揶揄する青波を、蘇芳がぎろりとねめつける。
「異界の理は、こちらとはかけ離れたものだったのでしょう。最近では、女房たちにずいぶんと言い含められて、よく学んでいるようですし」
「慎みがないのかと思えば、后にする話をしたら、二の句が継げなくなっていたな。
見目のいいものを贈ってやったが、まるで価値が分からない様子だ。あげく、女房にやってもいいかと聞いてきた。
とにかく常識が通じない」
珍しく、蘇芳が嘆息する。
「お前も見ただろう。聞けば16歳になるというのに、髪は女童(めのわらわ)か尼かというくらいに短く切られ、手足はむき出し。
すぐに立ち上がって歩き回る。平気で男を御簾の内に入れるわ、女官を介さずに話はするわ、顔を隠すそぶりもない。とんだじゃじゃ馬だ」
言葉を切って、もらす。
———言うことは聞かねえし。
「なにをしようとしたのかなぁ」
揶揄する青波を、蘇芳がぎろりとねめつける。
「異界の理は、こちらとはかけ離れたものだったのでしょう。最近では、女房たちにずいぶんと言い含められて、よく学んでいるようですし」
「慎みがないのかと思えば、后にする話をしたら、二の句が継げなくなっていたな。
見目のいいものを贈ってやったが、まるで価値が分からない様子だ。あげく、女房にやってもいいかと聞いてきた。
とにかく常識が通じない」
珍しく、蘇芳が嘆息する。



![he said , she said[完結編]](https://www.no-ichigo.jp/img/book-cover/1737557-thumb.jpg?t=20250401005900)