籠のなかの小鳥は



同じ頃。
寝殿の母屋には、四人の皇子が集まっていた。

帳台の内で膝をくずす蘇芳と、そのかたわらに座す三人。


「人がせっかく見舞いに訪れたのですから、すこしは病人らしくするものですよ」
と珀斗。


「ふん、とっくに良いというのに、薬師がうるさくてな」

「ねえ蘇芳くん、あれは?」
青波が枕辺に視線をむける。

紙で作られた一羽の赤い鳥。ちなみに小鳥が見たときよりも、人目につきやすい位置においてある。


「———朱雀?」

「いや、鶴だとか。あいつが俺のために、とな。異界の護符のような、そんなものらしい」
にんまりと蘇芳が答える。

昴が不快げに、視線を折り鶴からひきはがす。


「して、その皇女はいずこへ———?」
珀斗が檜扇で口元をおおって、問う。


「菜摘みに行っている。弼に命じて誘い出させた」
蘇芳が声を低める。