籠のなかの小鳥は

「気色は悪くない。帳台にばかりいるから、退屈ではあるがな」


「わたくしにできることがありましたら、なんなりとお申し付けください」
にこにこと笑って小鳥は言った。
暇つぶしの碁やおしゃべりの相手くらいなら、務まるだろう。


「なら来いよ」

え?
来い、というのは帳台の内?・・・


こちらを流し見る蘇芳。
ようやくその意味するところを察すると、たちまち顔に熱が集まる。

「ご、ご病気とうかがったのにっ・・お元気ではありませんか!」


くっく、と蘇芳が肩を揺らしている。

心配したのに・・・と恨めしげな小鳥である。


「珀斗がなんと伝えたか知らんが、あれは食えない男だぞ」
蘇芳はひどく愉快そうだ。

「宮中を辞されて、ご容態も分からないままで・・・」
胸がつぶれそうだった、この数日を思い出す。


「宮中なんぞ、いても窮屈なだけだ。お前がそんなに俺のことを案ずるとは思わなかったしな」

うっすらと涙をうかべる小鳥に、ふと蘇芳が真顔になる。