籠のなかの小鳥は

「あの女・・って、日嗣の皇女(ひつぎのひめみこ)、でしょう。蘇芳くん。
異界では “小鳥” っていう名前だったから、女房たちは雛の宮とか呼んでるらしいよ」

青波(せいは)が、ゆったりと割って入る。
青の直衣に、他の三人とは異なり、下襲の裾を引いている。直衣布袴の礼をとり、格を重んじた装束だ。



「雛でも小鳥でも皇女でも、なんでもいい。俺の后になる女だ」


「変わった姫様だけどねぇ。いったい異界ではどんな暮らしをしていたんだか」


まあな、と蘇芳ががしがしと赤髪をかく。

「見目形はたいそう愛らしい、とわたしは思いますけどねえ」
と珀斗が笑む。


「まあ、后になる女が醜女なのは願い下げだな」