籠のなかの小鳥は

すべては託宣と、番の青龍によるものだ。

本来ならば、臣下として最上の道を歩んでいただろうに。

自分に降りかかった運命を、あなたはどう受け止める?


その日嗣の皇女は、空になった皿を手に当惑の表情を浮かべている。


「・・・お皿を洗ってお返ししたほうが、よろしいでしょうか?」
遠慮がちに問うてくる。


「そのまま持ってかえるから」と皿をひょいと取り上げて、檜破籠にもどす。
それより———と部屋の一隅に目を向ける。


角の丸い塗りの文机が据えられている。文の手習いでもしていたのか、書きちらした紙が何枚か散らばっている。


「見ないで下さい、お恥ずかしい」

青波の視線に、小鳥が眉をよせる。
そう言われると見たくなる。

ごめんね、優しい男じゃなくて。

「いいじゃない見せてごらん」
そういって文机にむかうと、ひらりと一枚手にとる。


「や・・っ・・」
後ろから小鳥がそでをつまんでくる仕草がなんとも。


可愛いなぁ、みんなにそうしているのかな。