籠のなかの小鳥は

ときに清廉にすぎる珀斗や、やや権高さを感じさせる蘇芳、寡黙であまり感情を表にださない昴。

三人にくらべると、青波の女性への処しかたの如才なさは抜きんでている。


十六歳にして、女性を喜ばせる手練手管を知りつくす少年。同い年だというのに、どれだけ経験を重ねているのやら。


その美しい青い瞳で見つめられて、てらいもなく甘やかな言葉をささやかれたら、ひとたまりもないだろう。

小鳥がのぼせあがらずにいられるのは、他の三人の存在があるからだ。青波だけを見ないでいられるから。


青波がすこしでも自分を特別に扱ってくれるのは、日嗣の皇女だからでしかない。

勘違いをしてはいけない、と自分に言い聞かせて、残る餅の一切れを飲み下す。