籠のなかの小鳥は

ことに青波がときおり差し入れしてくれる餅菓子の美味さときたら。
まさに絶品なのである。


むちむちとした餅の噛みごたえを残しながら、口にいれると淡雪のように溶けてゆく。舌に残るほのかな甘みが後を引く。
宮中の大膳職のものも、これには及ばない。


知らず目を閉じて、うっとりと味わう。

ふと青波の視線に気づいて、顔をふせる。無防備に食べているところを見つめられるのは、やっぱり恥ずかしい。


「———宮様の持ってきてくださる餅菓子は、いつも本当においしくて。どうしたら、こんなに柔らかくなるのでしょう」


餅生地に山芋をすったものを入れるのだとか、と返事が返ってくる。
「くわしいことは、台盤所のものでないと分からないけどね」


秘伝の技法ってところかしら、と聞きながら思う。