籠のなかの小鳥は

文机の上にちょこんと止まってこちらを見上げる、主を思わせる愛らしい小さな鳥。


「なぜだろうな」

そう口に出すと、戸惑って瑠璃色の目をしばたく。


籠の中にでもこめて、自分のものにしてしまおうかと、そんなことが頭をよぎる。


軽く頭をふって、文を引き結ぶ。ふと思いついて、小手毬の花房をひとつその文に添えた。


「返し文だ。待たせてすまなかったな」


ふるふると首を横にふり、文と花をつかむと枢は飛びたっていった。


白い花びらがひとひら、文机に落ちた。