籠のなかの小鳥は

もっとも頻繁に顔を見せるのは珀斗だった。

「誰とは申しませんが、群臣のなかにはよからぬ噂をするものもおりまして」
と世間話の体で口にのせる。

「雷は天帝の怒りでありそれは玄武に下された、などと流布しているようなのです。
蘇芳が、今後そのようなことを口にする者は、誰であれ朱雀で八つ裂きにしてくれる、と大変な剣幕でございまして」


余計なことを、と昴は顔をそむける。

よく似たご兄弟でいらっしゃる、となぜだか珀斗は楽しげだ。


青波は青波で、ふらりとこちらに顔を出す。
気晴らしにと笛を吹いてくれるのはいいのだが、彼が来ると几帳の陰に控える女房の数が、いつもの倍になるのがうっとうしい。


見舞いなど、このように控えめでよいものを。

枢のあごの下をくするぐと、くすぐったそうに身をふるわせた。