玄武の爪が檜皮葺の屋根を掻く鋭い音が、天井ごしに響く。
あれ、玄武が!
屋根に!
人々のざわめき、降り注ぎ地をたたく雨の音、そして————
目撃した他の殿舍の者たちの言だ。
叢雲から放たれた稲妻の一閃が、常寧殿へ。
屋根の上で、四肢を踏ん張り漆黒の翼を広げた玄武の背へ———
五感のすべてをつんざく衝撃に襲われる。雷が———・・・・
しびれる耳を押さえながら、おそるおそる身を起こす。
そしてようやく、抱きしめてくれていた昴の腕がないことに気づく。
「黒の宮様! 宮様っ!」
人が駆けつけ引き離されるまで、小鳥は意識を失って倒れふす昴にとりすがって泣きじゃくった。
あれ、玄武が!
屋根に!
人々のざわめき、降り注ぎ地をたたく雨の音、そして————
目撃した他の殿舍の者たちの言だ。
叢雲から放たれた稲妻の一閃が、常寧殿へ。
屋根の上で、四肢を踏ん張り漆黒の翼を広げた玄武の背へ———
五感のすべてをつんざく衝撃に襲われる。雷が———・・・・
しびれる耳を押さえながら、おそるおそる身を起こす。
そしてようやく、抱きしめてくれていた昴の腕がないことに気づく。
「黒の宮様! 宮様っ!」
人が駆けつけ引き離されるまで、小鳥は意識を失って倒れふす昴にとりすがって泣きじゃくった。



![he said , she said[完結編]](https://www.no-ichigo.jp/img/book-cover/1737557-thumb.jpg?t=20250401005900)