籠のなかの小鳥は

内裏の庭園には白砂が敷きつめられ、背の高い木は多くない。前栽の数もひかえめだ。
怪しからぬものが潜めないように、あえてそうなっている。


高い木がなければ落雷は・・・


心臓がうるさいくらいに脈打ち、冷たい汗に手が濡れる。

クッ、と昴が口の中でもらす。


宮様・・・
上目づかいにその表情をうかがおうとするけれど、胸にしっかり抱きすくめられて、かなわない。




玄武!?

部屋に出現した黒い巨塊に目を見張る。昴が玄武を出現させたのだ。


どうして———?

小鳥が問うまもなく、玄武がその巨体を躍らせる。

強靭な黒い翼の一撃で、御簾と格子を切り飛ばし表へ。ズサッと音をたてて降り立ったと思うや、そのまま一跳びで屋根の上へ。
視界から消えた。