籠のなかの小鳥は

もしや、と頭によぎることがある。

玄武は木火金水のうち、水を司る聖獣だ。
この雷雨の気の流れを感じとっているのだとしたら————


黒の宮様・・・


ただただ不安が、悪い予感が胸のうちに広がってゆく。
それを読んでとったように、小鳥を抱きしめる昴の腕にいっそう力がこもる。


っ!


表で稲光が炸裂する。

小鳥は場違いにも、もといた世界を思い出した。
目がくらむような一瞬の明るさ。部屋の隅々まで射しこむ、強い光。


そうだ、そういえばこれは、電気なんだ・・・・


すべてを———そんな小鳥の感懐までも引き裂く雷鳴が、ふたたび轟きわたった。

雷鳴と、人の悲鳴と、それに続いて生木の裂けるメリメリという苦しげな重い音。
内裏の庭園の木に落雷が。

ぞっと全身から血の気が引いてゆく。