「えっとね、実は元々カナダに住んでたんだけど、本当の両親は10歳の時、事故で死んじゃったの。最初はそれで形見のパパとママと兄ちゃんのピアスを付けてたの。
その後は日本にある、遠い親戚の家で育てられた。
けど、そこの家は異常だったんだ。
あたしが引き取られた理由はそこの家の余浬(ヨリ)くんって言う男の子の世話係だった。とっても可愛くてあたしはちゃんと世話をしていた。だけど余浬くんは4歳の時死んだ。…殴られて死んだんだ。
それはあたしが修学旅行の時。
珍しくお金が払い込まれてておかしいと思ってたんだ。だけどそれより行事というものに惹かれてしまった。学校は保育園の時間に合わせて行ってたから。
あたしはあの時なんで行ったんだろう。何でだろうって後悔した。何度も何度も。これでとは言わないけど余浬くんを火葬する時にあたしとお揃いのピアスを持たせたの。天国で迷子にならないように。あたしが死んだ時に余浬くんをすぐに見つけれるように。余浬くんがあたしをすぐに見つけれるように。
余浬くんが死んでからはあたしは今まで2人に分散されてた虐待を1人で受けるようになった。でも、前までは"余浬くんを守らなきゃ"って意識があったのにそれも消えちゃって、毎日毎日必ず、殴られ蹴られバッドや花瓶で攻撃される。
両利きなのもね、実はそのせいなんだ。
あたしは、左利きだったじゃん?
でも、左腕と左手首を怪我してね。1年くらい何も持てなかったの。入院も4ヶ月くらいした。
みぃが言ってるのは多分その時期のことなんじゃないかな。
それからは、引き取ってくれた人たちが捕まっておばあちゃんの家に住んでいた。体が弱くて入退院を繰り返してたんだけど中3の2学期に死んじゃってその頃、嶺央くんと麗旺くんに助けられたの。
これが全部だよ。そこからはみぃの知ってる通り。4ヶ月だけ施設のお世話になった。
今まで言えなくてごめんね。
信用してたのに言えなかった。
…違うね。信用してなかったのかも。人殺しって最低って言われるのが怖かった。だから、嶺央くんと麗旺くんにしか言えてなかったんだ。
言えて、良かったよ。スッキリした。」
「………気付いてあげられなくてごめんね。」
「こっちこそゴメンね。」
みぃが泣くからあたしも泣いちゃって2人で10分位泣いた。
「…勇気を出して話してくれてありがとう。」
「…こちらこそこんな重い話、聞いてくれてありがとう。」

