「教授は死が怖くありませんか?」 疲れた教授は椅子に座っていた。 もう私をいじることすら、彼には苦痛らしい。 ー怖いよ。すごく怖い。 自分が死ぬときのことを考えた。 この世界との永遠の別れ。 それはもはやただの己の停止ではない。 愛すれば愛するほど、死が怖くなる。 死は喪失なのだ。 死は痛みなのだ。 私は痛みを感じない。 しかし、この胸の奥の黒い塊はなんだろう? そうか。 私はこの世界が好きなのだ。