はぁ、ふぅ──── キシキシとなる木の廊下を歩きながら日和は幾度となく深呼吸をした。 なんてったって怖い。 あんなにあからさまな殺意を向けてくる人たちのところにもう一度行く、なんて。 でもこれは 太刀川 日和。この名前にかけてこの生をまっとうするための。 第一段階だから。