「なんだよ、手掛かりもないならこれ以上にやる事があるのか? だったら、正直に見つからなかったと言えばいいだろうが」


「……それは、そうだけど」


何も言い返せずに佑哉は俯いた


「……そうだな、華には断念する事を言う。 謝れば許して貰えるだろう」


「「……」」


俺の言葉に真白と亮太は黙り混んでしまった


イスから立ち上がり、幹部室を出て下の階にいるだろう華を探した


だが、いない


「あ、華さんなら隆弘と智也と一緒に出掛けましたよ」


「はぁっ!?」


返ってきた答えに思わず叫んでしまった


「なんでも忘れ物をしたとかで。 それならすぐに戻ってくると思いますが……」


「そう……か」


既に華は下っ端にも信頼されるようになっていた


特に次期幹部の隆弘と智也といる事が多くなっている


……まぁ、一人でないなら心配ないか


忘れ物ならそんなに長くはかからないだろうと考えていたそんな矢先だった