「二人とも、いきなりは失礼だろ。 ごめんね、俺は祐哉-ユウヤ-だよ」
「武瑠-タケル-だ。 俺様の事は武瑠と呼べ!」
──彼らが復讐相手だ
憎しみが心の底から沸いてきた
だけど悟られてはいけない
私は精一杯の笑顔を作った
「真白さんに亮太さん、祐哉さんに武瑠? ですね。 よろしくお願いします」
「同い年なんだしタメでいいよ!」
「敬語とか堅苦しいのは無し、な!」
「わかりました。 ですが、口調は元からなんで名前だけでもいいですか?」
「いいよー」
「それと"もう一人"いるんだけどね」
もう一人と聞いて周りを見てもそれらしき人は見当たらなかった
「よし、行くか!」
「華ちゃんも行こう!」
「え、ですがもう次の授業が……」
「いーんだよ。 サボろーぜ!」
私は武瑠に手を掴まれ教室を出た
本当は今スグにでも振り払いたい衝動に駆られたが我慢した


