やっぱり、私は運がいい
周りに悟られないようにニッコリと笑った
「菊川華と申します。 私のせいで皆様の授業時間を削らせてしまい申し訳ございません。 実は、寝坊をしてしまったのです。
次からは気を付けます。 よろしくお願いいたします」
頭を下げると控え目だが拍手をされる
「……よし、菊川は窓際の一番奥な」
「はい、ありがとうございます」
机の間を通り指定された席に座った
「菊川、教科書はあるか?」
「ご心配ありません。 ちゃんと持ってきましたよ」
今は古典の教科書をカバンから取り出した
「よし、授業を再開するぞ!」
担任の言葉に授業が始まった
それからして授業が終わり、担任が教室を出ていく
同時に前の席に座っている男の子が身体を私の方に向けた
「華ちゃん、だよね? 僕はねー真白-マシロ-っていうんだー。 よろしくね!」
「おい、ずるいぞ! 俺は亮太-リョウタ-だ」
続いて彼の隣に座っていた男の子が声をかけてきた


