「いいよ、買ってあげる。 だけど今、誰かさんのせいで機嫌が悪いんだ。 もしもの時が起きたらごめんね」
錬を押さえている手に力を入れつつ、もう片方の手の骨をならしていく
「がっ……はな、せっ!!」
錬は呻き声をあげながらも手から逃れようともがいていた
「……悪いのは華の邪魔をするアンタだよ」
拳をつくり、顔面めがけて振り下ろした
「──天音、何をしているんですか?」
華の落ち着いた声に僕の拳は錬の顔面ギリギリに止まった
「何でもないよー。 ちょっとお喋りをしてただけ」
すぐに返すように華の方に身体を向けて押さえている手を離す
錬は地面に座り込み、咳き込んでいた
「そうですか。 天音、行きますよ」
「はーい」
元気よく返事をした後に横目で錬を見下ろす
彼は反抗心むき出しで僕を睨んでいる
そんな彼に嘲笑うように口を開いた


