それにしても遅いですね


彼らにはお手洗いに行くと伝えたのにこのままだと怪しまれてしまう


呼び出しなら手短に済ませて欲しい


「──あらぁ、一人で来たんだぁ」


そう声をかけてきた彼女らの人数が明らかに増えていた


元の三人+新たに五人=計八人 となっている


「遅かったですね。 すみませんが雷光の皆さんを待たせるといけませんし、手短に済ませて頂けませんか?」


腕時計を見て私は申し訳無さそうに彼女らに伝えた


「はぁ!? あれだけ姫を辞めろって言ってんのに聞いてないんだもの、すぐに終わるわけないだろっ!?」


「ブスのくせにかしこまっていりゃぁいいと思ってんじゃないよ!!」


「大人しそうな顔してどんなことしてユーワクしたのぉ~?」


これはいささか面倒ですね


私の悪口を言う彼女らに気付かれないように息を吐いた