街灯が付けられている道を私は先程の彼らの言葉を思い出しながら歩く
『僕にできる事はないか』
『酷い目にあわせるとか、見つけたらただじゃおかねぇ』
『一人で頑張ってきたんだね』
『これからは一人で抱え込まずに頼ってくれ』
「──フッ」
思い出す度に私の口からは笑い声が出てくる
先程は泣いたがあれは嘘泣き
涙なんて出そうと思えば出せるのだ
「フッフフッ……フフッ」
こんな所で笑っていたら誰かに見られるかも知れないが幸いなことに今の道は家も人もいない
「ウフフフフッ、フフフフフッ、フフッ!」
笑いなからクルクルとダンスを踊るように回る
「──迎えに来たのはいいが、随分楽しそうだな」
聞こえてきた声に回るのをやめた
視線の先には闇に溶け込みそうな服を着た人物が一人
私はその人物に向けて笑顔になった