私が倉庫に来て数分が経った今はのんびりとした空間が漂っている


彼らに一時期カマをかけるなら今しかない


「──あの、皆さんいいですか?」


申し訳なさそうに彼らの顔を見ていく


「どうした?」


隣に座っている武瑠が笑いかけながら言った


「これから話す事は私の過去の事です。 今言うのもおかしいですが私は皆さんを信頼して伝えたいのです」


穏やかな口調ではなく覚悟を決めたように口を開く


「悩みました。 ですが、私の事を受け入れた皆さんに隠し事をするのは罪悪感を覚えました」


「「「「……」」」」


「しかし、決意した今も言うべきか悩んでいます。 過去話を聞いた皆さまが離れないか……不安なのです」


彼らはどんな反応を示すだろうか


不安に怯えるように俯いてみた


震えてみると誰かの手が私の手に重ねるように置いてきた


誰かは見なくてもわかる