「華!」
放課後、私は正門の前で迎えを待っていた
そこへ来たのは武瑠でバイクを止めて私の元へ走ってきた
「錬とは話をしたか? 華なら錬の女嫌いを克服させられると思ってな……」
「そうでしたか。 お話はしましたが克服まではまだまだだと思いますね」
むしろ女嫌いが悪化したと思いたい
武瑠が車での間"私は何事もなく過ごせましたよ"と見せるために片付けをしていた
赤くなった上靴と教科書とノートは全て焼却炉に放り込んだ
どうせ替えはあるんだから誤魔化しは聞くだろう
次にソックスは靴が半乾きだったまま履いため脱ぐと赤い染みができていた
ソックスは元々予備もあるためそれを使った
指定の制服姿とニーハイのソックスで私の通常スタイルが完成するのだ
「克服できなくても話をしたならいい。 行くぞ」
「はい」
私は武瑠に乗せられて雷光の倉庫へ向かった