「君が菊川華さんだね。 時間になっても来ないから心配したよ」


「申し訳ございません。 実は、寝坊をしてしまったのです」


「次からは気を付けるんだぞ」


「はい。 すみませんでした」


この学園の理事長は復讐相手である暴走族の先々代だ


何でも総長だったとか


全然怖そうな雰囲気じゃないのは初対面の相手に怖がられないようにするためだろう


──なんだか知っているような口調だとは思うでしょうが実は、ここに来る前に調べていたのです


何も知らないと復讐できませんもの


この学校のシステム、復讐相手が所属する暴走族について


個人情報も全て


私はハッキングができるんです


ハッキングを学ぶために海外に行って帰ってきたのは一年前


いつからになると話は長くなるのでそれは後程話しましょう


「では、担任を呼んでくるから待っていなさい」


「はい」


理事長はアナウンスで担任の先生を呼び出した