──深夜、暴走族・毒蜘蛛-ドクグモ-の倉庫にて


至る所に落書きをし、床には酒瓶や缶ジュースがそこら辺に転がっている


「そういやぁ、聞いたかぁこの話」


毒蜘蛛の一人、下っ端の男が口を開いた


「雷光のヤツラ、女を取り入れたんだってよ」


その声に周りの男達は反応する


「しかも、その女はかなりの上玉だってよぅ」


「それほんとかぁ~?」


「あぁ、ほんとだよ」


「だったらその女、拐っちまおうぜ」


「上玉だったら、俺達のアレの処理をしてもらおうぜぇ」


「最近、溜まってるもんなぁ~」


`ギャハハハハハッ!!´


下品な笑い声が至る所で響いた


彼ら、毒蜘蛛においては女の尊厳を奪う事に躊躇いを持たない


自分の欲求を張らせるなら薬も殺人も厭わないヤツラだった


そんな毒蜘蛛の日常を突如変えたのは一人の人物の来訪から始まった