「……華ちゃんからの連絡こなーい」


「もしかして気づいてなかったり?」


幹部室の長イスに座りスマホを見ては溜め息をつく真白と亮太


「まぁまぁ、ここまで歩いてくるなら時間かかるんだろうしもう少し待ってあげよう?」


佑哉は苦笑いを浮かべながらテーブルの上に一人一人のコップを置いていく


「……ごめんねぇ、華ちゃんに待ってるからぁって言ったら、大丈夫だから先行っててください、って言われちゃってぇ~」


俺の腕に顎をつけて上目遣いで見るるる子


「…………お前を責めている訳じゃないから気にするな」


俺は視線をそらす


……なんというか、衝動にかられる


スレンダーな華とは正反対の外見のるる子


男の内に秘めた欲を引き出そうとする仕草はたまったものじゃない


それが無意識だから尚更だ


だが、それは華も同様


時々見る儚げな面影に触れてしまうのを躊躇うほど美しいのだ


守ってやりたくやる