「華としては随分と頑張ったんじゃない?」
ガサガサと草根を掻き分けて天音は姿を見せる
「……? 天音、ずっとどこにいましたか?」
彼の行動にいささか不審を覚えた
「え? ずっとここの中にいたよ? もー、身体中チクチクして大変だった!」
キョトンとし、天音が指差した先は誰も手をかけていない草が生えきった所
じゃあ、私が感じた視線は……?
はじめての疑問だった
私が言った"一角"とは草の中ではない
それは体育館裏の一点
ずっと天音だと思っていたが違うとわかり、私は内心混乱している
「……華?」
体育館の一点を見つめたまま一歩、また一歩と近づく
ジーッと見つめ、視線の正体に気付いた時には笑わずにはいられなかった
「……そういう事でしたか」
謎が解明された
私は今、晴れやかな気分だ
「フフッ……面白いですね。 答えはもう少ししてからにしましょう」
「……ねぇ、さっきからどうしたの?」
訝しげに天音は口を開く


