イライラが募っていく


「……錬さん、顔色が悪いですよ?」


「何ともない、オレは上に行く」


「あ、はい!」


顔を青ざめた下っ端の間をすり抜け階段を上る


下っ端の間では既にあの女の話で持ちきりだった


ギリッと歯をならした


──あの女の本性を暴いて必ずしも公衆の面前で晒し者にしてやる


そして皆の目を覚ませる


その思いを胸に幹部室のドアに手をかけた














side end.