『……るる子でぇす。 よろしくねぇ』


派手な外見をした彼女が二人目の姫として迎えられたのは新学期の翌日


人形を意識したのかエクステや付け睫を何重にしてつけている


私が思い付いたのは幼い女の子が親から買って貰った人形にお化粧と称してクレヨンで落書きをしている所


子どもの技術は言っては悪いが下の下、さらに下になる結果


その完成品が目の前のるる子となっている


『菊川華です。 お友達が増えた様で嬉しいですね』


『キャア~るる子もそう思う~』


彼女が近付いてきた時は正直恐怖がありました


昔の人形が夜な夜な私の前に現れる、それを連想してしまったから


握手は向こうから求めてきた


断ると色々面倒そうで私は握手を引き受けた


ギリッ……


『!』


この時にわざと力強く握り絞めてきた彼女に私は驚きを隠せず、さらに、


『……立場わきまえろよブス』


『っ!』


耳元で囁かれた一言に私は悟った


──彼女は私の舞台を汚す役者だと